京都にいきなり冬が来た。昨日まで長袖シャツ一枚でもいいくらいの陽気だったのに、今日の北山には暗い雲が垂れ込めて、冷たい雨がぽつりぽつり。街を行く人の中にも、急にコートやダウンが目につき始めた。いよいよアウター必須の季節 …
コラム
29_濃色のすすめ
「鋭利なベーシック」。nonoのこのコンセプトをいちばん端的に具現化しているのはGritterのシリーズだろう。わたしは「前あき7分Tシャツ襦袢 Ready7」のブラック、ボルドー、チャコール、この三つの色はGritt …
28_筋肉も、きものも、裏切らない
重い腰を上げて数年ぶりに受診した人間ドック。淡々と浮かぶデジタルの数字。目を疑ったが、間違いない。体重が前代未聞、未曾有の領域に突入である。 …いや、うすうすわかっていた。特にコロナ禍に電車通勤から車通勤になったあたりか …
27_「綾小路通新町東入ル」
nonoの入っているマスギビルを初めて訪ねたときのことを、今でもよく憶えている。 初回のコラムに書いたとおり、自分の好みど真ん中ストライクのきものを作っている会社が徒歩圏内にあると知って、いそいそと(のこのこと)出かけて …
26_秋風を待つ
あまりの酷暑に、この夏はきもの(ゆかたも含む)に袖を通す回数が極端に少なくなってしまった。残念でならない。 このコラムが掲載されているころ、少しは秋風が立っているだろうか。暦どおりの衣替えならもうとっくに単衣の季節だけれ …
25_ 今、着たいきもの。 ― Gritter 2024
新しいnonoのGritterを心待ちにしている人は多いだろう。もちろん、わたしもその一人だ。 さあ、今年も3つの新柄が揃う。 ここ数年、Gritterのカラー展開はモノトーンベース2(黒・グレー)+新色1の3色。今回の …
24_ 夏の終わり、ゆかたの行方
「いえ、お祭の翌日、ゆかたは捨てるんだそうですよ」。先日、きものの仕事をしている方から聞いた話だ。祇園祭をはじめ、今年も夏の京都でたくさんのゆかたを見かけた。とりどりのゆかたに身を包んで、いそいそと街を行く若い子たちの可 …
23_ 夏帯の謎
絽綴れ、絽、紗、羅、麻帯。いわゆる「夏帯」と呼ばれる帯はたくさんある。少しずつ締められる時期が違うらしい。 ものの本やあちこちのwebサイトには、「正しい帯の選び方」とか「帯にも季節ごとに決まりがある」とか指南と蘊蓄が溢 …
22_ 57,100,000 対31,700,000
さて、これは何の数でしょう。 「きもの 猫」と「きもの 犬」でweb検索してみた数だ。犬だってとっても可愛いのに、きもの好きには圧倒的にネコ好きが多いのはどうしてだろう。 わたしも「ネコ好きのきもの好き」。保護ネコ出身の …
21_ つかず、離れず、締めつけず。
京都の気温は連日35℃超。そして猛烈な湿気。それでもわたしはきものを着る。理由は簡単、(ほぼ)きものしか「ない」からだ。年を重ねて、何を着ても以前のようには似合わなくなった気がする。「これを着ていれば自分が機嫌よくいられ …
コラムのカテゴリ一覧
> コラム一覧をみる